高尿酸血症の食事

尿酸は細胞の核にある核酸構成成分のプリン体が分解され、その最終産物としてつくられます。
高尿酸血症とは、尿酸産生の増加または尿への排泄低下などの尿酸代謝異常により、尿酸が血中に増えた状態をいいます。“飽食の時代”といわれている現在、自分の食生活を分析して何が問題なのかを明らかにし、その改善をすることが食事療法の中心になります。

食事のポイント

1.太り過ぎないように

食べ過ぎは、尿酸の生成を増やします。肥満のある場合、体重の減少は血清尿酸値を低下させます。腹8分目を実行して下さい。

2.アルコールをひかえる

どんな種類のアルコールでも血清尿酸値を上げます。中でもビールは多くのプリン体を含んでおり、尿酸値を上げます。アルコール飲料はできるだけ制限しましょう。

3.水分を十分にとりましょう

尿酸を積極的に排泄するために、水分摂取量を増やし尿量を増大させ、尿酸を尿中に出します。お茶、水などを十分にとって、尿量を多くしましょう。

4.食品の選択

プリン体を多く含む食品は、なるべく控えましょう。
獣鳥肉類のとりすぎは、血清尿酸値を上げます。
高脂肪食は尿酸の排泄を悪くします。
砂糖、果糖は、血清尿酸値を高めるので控えめに。

5.尿をアルカリに

尿細胞内における尿酸の溶解度を高めるためアルカリ性食品を摂取し、酸性食品の多量摂取を制限して尿のアルカリ化をはかります。野菜のほとんどは、アルカリ性食品です。毎食きちんと食べましょう。

6.調理上の注意

プリン体は、水には溶けますが油には溶けにくい性質があります。
「煮る」、「茹でる」などの料理をうまく組み合わせて調理しましょう。
(十分水煮すると、食品中のプリン体含量は減少し、だし汁に移行します。しかし、揚げ物では食品中のプリン体含量は減少しません。したがって、同じ食品ならば揚げ物よりも水煮にしてだし汁を除くと、プリン体含量がかなり少なくなります。)

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