診療・各部門
淵田真一(H9年卒)、木元弥生(H22年卒)、太田 沙絵子(H23年卒)、島崎千尋(名誉院長)の4名で診療しています。(第5回 日本アミロイドーシス研究会学術集会に参加しました)
血液疾患のなかでも白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった造血器腫瘍の治療は、近年造血幹細胞移植や分子標的薬の導入によりめざましい発展を遂げ、これまで致死的であった疾患も治癒が期待できるようになりつつあります。当院ではこのような進歩に対応すべく、平成23年には無菌室を5床に増設し、移植適応のある患者様には自家および同種造血幹細胞移植を速やかに実施できるよう体制を整備しました(表1)。
【 当院の特徴として 】
1.日本血液学会認定施設であること
2.骨髄移植推進財団(骨髄バンク)非血縁者間骨髄移植認定施設・末梢血幹細胞移植認定施設であること
3.臍帯血バンクネットワーク移植施設であること
4.新規薬剤の臨床試験 (治験)や多施設共同試験に参加していること
などがあげられます。
当科のモットーは患者様の意向を尊重し、最良の医療を安全かつ迅速に提供することにあります。血液内科医に加え、がん化学療法認定看護師をはじめとした看護スタッフ、がん専門薬剤師、が一体となって、安心して治療に専念できる環境を整えています。当院の移植チームが「造血幹細胞移植Now & future 24:4-6,2012年7月」(http://www.hsct.jp/team/1203/tm1.php)に紹介されていますのでご覧ください。
難治性の貧血をはじめ血液疾患が疑われる患者様がおられましたら、ご紹介くださいますようお願いいたします。
【 当院血液内科で診療している主な疾患 】
貧血:鉄欠乏性貧血、再生不良性貧血、自己免疫性溶血性貧血など
白血病:急性白血病、慢性白血病
骨髄異形成症候群
骨髄増殖性疾患:真性多血症、血小板増多症、骨髄線維症
悪性リンパ腫
多発性骨髄腫、免疫グロブリン性(AL)アミロイドーシス
特発性血小板減少性紫斑病
その他の出血性疾患、凝固異常疾患
【 当院で行っている移植医療 】
自家末梢血幹細胞移植
血縁者間同種骨髄移植・同種末梢血幹細胞移植
非血縁者間骨髄移植・非血縁者間末梢血幹細胞移植
臍帯血移植
(表1)造血幹細胞移植移植件数
2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 過去の合計 | |
自家末梢血幹細胞移植 | 7 | 7 | 5 | 7 | 2 | 3 | 0 | 144 |
血縁同種骨髄移植 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 14 |
血縁同種末梢血幹細胞移植 | 1 | 0 | 1 | 2 | 1 | 2 | 0 | 42 |
非血縁者間骨髄移植 | 5 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 35 |
非血縁者間末梢血幹細胞移植 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
臍帯血移植 | 5 | 6 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 39 |
合 計 | 18 | 15 | 9 | 11 | 4 | 5 | 1 | 275 |
(表2)年度別退院患者数(入院治療)
2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | |
骨髄性白血病 | 64 | 46 | 38 | 35 | 68 | 63 | 40 |
リンパ性白血病 | 23 | 12 | 7 | 7 | 4 | 7 | 4 |
骨髄異形成症候群 | 40 | 59 | 44 | 33 | 12 | 34 | 24 |
悪性リンパ腫 | 132 | 130 | 96 | 87 | 113 | 112 | 104 |
多発性骨髄腫 | 63 | 75 | 70 | 72 | 59 | 65 | 54 |
アミロイドーシス | 29 | 30 | 22 | 34 | 31 | 16 | 12 |
再生不良性貧血 | 6 | 15 | 7 | 6 | 10 | 13 | 3 |
特発性血小板減少性紫班病 | 7 | 14 | 10 | 9 | 6 | 1 | 3 |
移植ドナー | 6 | 3 | 3 | 1 | 2 | 3 | 3 |
合 計 | 370 | 384 | 297 | 264 | 305 | 314 | 207 |
* 退院サマリーの第1傷病名より集計されています。
* 同じ患者様が複数回退院された場合には、それぞれ集計に含まれています。
スタッフ
~患者様への一言~
医学の進歩は日進月歩です。最新の情報と医療を提供しますので共にがんばりましょう!
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